2010/03/09

The Cove

The Cove という映画がアカデミー賞の 長編ドキュメンタリー賞を受賞したという事で、 俄然イルカに対する関心が高まっている(様な気がする)。

映画の是非や恣意的に残虐さを強調した表現などについては とやかく言う気はない。
そもそも「映画」なんだから制作者の意図は当然反映されるわけで、 ドキュメンタリーとは結局の所 制作者の意見を具象化した映像に過ぎないという事だろう。
まぁ、あまりにもバカバカしすぎて論評する気にもならないというのが 正直な気持ちではある。

The Cove といい、グリンピースによる捕鯨反対運動といい、 感情的過ぎる反応にはいい加減うんざりしてしまう。
結局の所、捕食という行為は他者の犠牲の上になりたっているわけで、 鯨だからかわいそう、イルカだからかわいそう、 牛だから問題ない、豚だから食料だ…という問題ではないだろう。
「鯨は知性がある」、とか「イルカは知性がある」とかは あとから無理矢理こじつけた言い訳に他ならず、 単に個人的な価値観を拡大解釈しているに過ぎない。
大体、牛や豚には知性がないとでも言うのか? 豚、特にミニブタなどは最近ではペットとして飼育されている程だが、 それなりの知性があるからこそペットたり得るのではなかろうか?

食事という行為は文化や習慣などによって多様に変化するものだから、 自分たちの矮小で近視的な価値観だけを勝手に押しつけた上に、 直接的・間接的な暴力により攻撃するというのは、 人として最も恥ずべき行為なのではなかろうか?

自称「先進的な西洋人」がかつて地球上のあちこちでしでかし、 しかも全く反省も自責の念も持たず勝手な理論で自己正当化した犯罪行為、 略奪行為、虐殺行為などと根は一緒な気がする。


Copyright © 2008-2020 Mitzyuki IMAIZUMI. All rights reserved.